Kubernetsを学んでみた


はじめに

Kubernetesは、コンテナ化されたアプリケーションを強力にオーケストレーションしてくれる今やDevOpsの世界で最も重要なツールの一つになっていてる。最近、「DevOps with Kubernetes」というコースを受講したことで、Kubernetesがどのように動作し、ソフトウェアをスケールして管理するのにどう活用できるかが、よりクリアに分かるようになった。このコースは、マイクロサービスアーキテクチャ、デプロイの自動化、スケーリングといったKubernetesの基本概念を学ぶには最適なスタート地点だった。ここでは、学んだこと、Kubernetesが何なのか、そしてこの強力なソフトウェアが開発・運用の方法をどう変えるかについてまとめてみた。

Kubernetesとは?

Kubernetes(K8sと略されることもある)は、オープンソースのコンテナオーケストレーションプラットフォームで、コンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、スケーリング、管理を自動化するように設計されている。Googleによって開発され、今ではクラウドネイティブアプリケーションを管理するデファクトスタンダードとなっている。

要するに、Kubernetesは複数の環境にわたるアプリケーションコンテナの管理をシンプルにしてくれる。アプリケーションのデプロイやスケーリング、運用を自動化することで、スムーズに動作させることができるんだ。小規模なクラスタであれ、複数のクラウド環境にまたがるアプリケーションであれ、Kubernetesはそれをすべて扱えるように作られている。

コースの概要:基礎から応用まで

「DevOps with Kubernetes」 コースは5つのパートに分かれていて、それぞれKubernetesの異なる側面に焦点を当てている。最初のデプロイから、サービスメッシュやGitOpsのような高度なテクニックまでカバーされている。各セクションで学んだことを以下にまとめてみた。

パート1:Kubernetesの基礎

最初のパートでは、K3sを使ってKubernetesの基本に取り組んだ。ここでは次のようなことを学んだ:

  • 初めてのデプロイ: 初めてKubernetesのデプロイを行い、クラスタ内にコンテナ化されたアプリケーションをデプロイする方法を学んだ。
  • デバッグ: Kubernetes内で発生する問題を特定するためのデバッグツールについての導入。
  • ネットワーキングとストレージ: Pod間のネットワークの仕組みと、アプリケーションのための永続的なストレージの管理方法を理解。

このセクションは、Kubernetesがノード間でアプリケーションをどのようにオーケストレーションしているのか、明確な理解を得るための基礎を築いてくれた。

パート2:ネットワークとクラスタ管理

パート2では、Kubernetesのネットワークとクラスタの管理にさらに深く掘り下げた:

  • Pod間のネットワーキング: Kubernetesがクラスタ内で実行されているさまざまなサービス間の通信をどのように管理しているのかを学んだ。サービスディスカバリーの設定やPod間の通信の管理についても触れた。
  • クラスタの構成: アプリケーションの成長に伴って、スケーラビリティと信頼性を確保するためのクラスタの構成に関する内容。
  • StatefulSetsとJobs: 永続的なデータを必要とする場合に重要なStatefulSetsや、バッチ処理を実行するためのJobsについても学んだ。

これらの概念は、信頼性の高いネットワーキングや永続的なデータを必要とするマイクロサービスを管理するために不可欠なものだ。

パート3:Google Kubernetes Engine(GKE)を使った作業

パート3では、Google Kubernetes Engineについて学んだ:

  • GKEの特徴: GKEでKubernetesクラスタをデプロイして管理する方法を探り、スケーリングや組み込みのモニタリングなど、GKEのクラウドネイティブな機能を活用した。
  • デプロイパイプライン: CI/CDパイプラインを構築し、GKEと統合して、より迅速な開発サイクルのためにデプロイプロセスを自動化する方法を学んだ。

このセクションでは、クラウドネイティブ環境でのKubernetesの力を実感でき、GKEがどのようにしてプロダクション向けアプリケーションのスケーリングと管理を簡素化しているのかがよくわかった。

パート4:高度なKubernetes技術

パート4では、さらに高度なKubernetesの機能について学んだ:

  • アップデート戦略とモニタリング: ローリングアップデートやカナリアデプロイによって、ダウンタイムを最小限に抑えながらアップデートを行う方法を学んだ。Prometheusを使ったアプリケーションのモニタリングも導入された。
  • GitOps: アプリケーションのインフラ管理のシングルソースとしてGitを使い、デプロイやインフラの管理を効率化するGitOpsの概念はとても興味深かった。
  • メッセージングシステム: また、分散アプリケーションに不可欠なNATSのようなメッセージングシステムの統合についても触れた。

このセクションでは、Kubernetesが高度なアップデート戦略をどのように処理し、GitOpsがインフラ管理にどのように組み込まれているかを理解することができた。

パート5:Kubernetesの内部とその先

最終パートでは、Kubernetesの内部について深く掘り下げた:

  • Kubernetesの内部: Kubernetesが内部でどのように動作しているのかについての洞察を得た。内部アーキテクチャを理解することで、その力と柔軟性に対する理解が深まった。
  • カスタムリソース定義(CRD): CRDを使うことで、開発者はKubernetesの機能を拡張し、特化したワークロードを扱うためのカスタムリソースを定義できる。
  • サービスメッシュとその先: 最後に、Istioのようなサービスメッシュ技術を探り、サービス間の通信をより安全で観測可能に管理する方法を学んだ。

このパートは最も高度で、Kubernetesを特定のユースケースに合わせて拡張し、最適化する方法に焦点を当てていた。また、Kubernetesの将来と、モダンなソフトウェア開発のニーズにどのように対応していくのかも考察された。

Kubernetesの強力な点は?

このコースを通じて、Kubernetesは単なるコンテナデプロイツールではなく、コンテナ化されたアプリケーションのライフサイクル全体を管理するプラットフォームだと気づいた。いくつかの重要なポイントをまとめると:

  • スケーラビリティ: Kubernetesはスケーリングを自動化し、アプリケーションが負荷の増加に対応できるようにする。
  • レジリエンス: セルフヒーリングオートスケーリングロードバランシングなどの機能により、Kubernetesは個々のコンポーネントが失敗しても、アプリケーションがスムーズに動作し続けるようにする。
  • 柔軟性: K3sを使ってローカルマシンでシンプルなコンテナアプリを動かすところから、GKEを使った複雑なマルチクラウドのデプロイメント管理まで、Kubernetesはすべてを扱える柔軟性を持っている。

結論

「DevOps with Kubernetes」コースを修了したことで、Kubernetesを使ってモダンなソフトウェアアーキテクチャを管理するための強力な基盤ができた。Kubernetesが、デプロイやスケーリング、アプリケーション管理の複雑さを自動化する方法を学び、DevOpsのワークフローに不可欠なツールであることを実感した。小さなチームで作業する場合でも、グローバル規模でのデプロイメントを行う場合でも、Kubernetesはプロセスをシンプルにし、アプリケーションを効率的に管理するための強力なツールを提供してくれる。

Kubernetesは非常に強力なソフトウェアであり、特に大規模で複雑な環境での可能性を探るのが楽しみだ。このコースを通じて、Kubernetesの仕組みが解明されただけでなく、ソフトウェアの開発とデプロイメントの方法がどのように変わるかも理解できた。

マイクロサービスの開発、管理、スケーリングを理解したいなら、Kubernetesとこの入門コースを始めるのを強くおすすめしたい。


執筆Marko Leinikka

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